
雨降りの音が怖くてご飯を食べないのは毎度のことですが、
そんな雨降りもなくて近頃は順調にご飯を食べていたのに、
冬には北風が吹くことを忘れていました。
窓から見える日よけのシェードが強い風にはためいたり、
そのはためきの影が床に反射し、キラキラしているのを見て怖くなりました。
ご飯の時は本当に気を使います。
父さんは全ての動きを止めて座ってじっとしていること。
外の景色が見えないよう、ブラインドは下ろすこと。
少々の音が聞こえないよう、テレビをつけて音を大きくすること。
普段でも、「雨」「雷」は禁句です。
ちょっとでも口にすると途端にそわそわし始め、すぐに逃げる体勢になります。
空箱や空き袋もちょっと動くと飛び退きます。
本当に、びびり君。
でも、そういう私も影を見てキャッと叫ぶようなビビリであります。
・風吹きて床に光の揺らめいてご飯途中でやめるハルなり
・窓の外ちらちらハルの視線ゆく風にはためくシェード恐れて
・台所われ立てばハル凝視して危険な音に逃げる準備す
・道に落つ白き紐見てキャと叫ぶ日干しトカゲの腹と間違い
小さなことにビビるのは私も波琉太も似た者同士

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