立春の前の日、節分。今年はとても寒いです。
《再掲 亡骸に手向けられたるチューリップ君の花だとRくんは言い「命日にはチューリップを」2012.2.19》
一周忌より、生きたはずの数と、これから生きてほしかった数の色を変えて、
毎年10本のチューリップを手向けてきました
同じ色10本揃い成就せん君生きるべく数チューリップ
4年前の旅立つ日の前後を、今もはっきりと憶えています。
君がもう出迎えさえもできなくて体はなんと辛かったろう
生と死が夜明けと未明の間には境を失くし君迷い込む
今だからわかるのですが、アレ君は体が弱かっただけでなく、
なにか重い疾患を抱えていたのでしょう。
気が付いていたのに、病院でも見つけられず、私も突き止められず。
前日、仕事から帰ったRくんを迎えにいけず、
Rくんが「あれ?」と言った声は忘れられません。
私がアレ君を2階に残し、台所でRくんのお弁当を作っている間に逝ってしまいました。
まだ朝の暗い時間でした。
去年は2月が怖かったです
《再掲 息ひそめつけこまれぬようタナトスに2月魔の月君連れ去った月「蝶ネクタイ」2014.2.1》
波琉太が2歳になる前の去年の2月と
アレ君が旅立った2歳5か月を迎える去年の9月までと、とても怖かったです。
君逝きし2月をわれは冷静に迎えられたりハルと今年は
君といたわれはあの時死に絶えて今ハルといるわれは別物
絶え間なき連続なるか新生か君といたわれハルといるわれ
4年が過ぎて、たくさんのことを忘れてしまいました。
上書きされた思い出に凌駕されたのかもしれません。
今の自分はきっと別人だと思っていましたが、
もしかしたらずっと違わず続く自分かもしれないと思うようにもなってきました。
波琉太を迎えたことはとても大きな力となりました。
大切なものを失ったとき、次に大切なものを見つけられたらきっと生きていけるのだと思います。
落涙を我慢のできぬわが心折れて弱りて丸まりたくて
アレ君を思えば楽しかったことでなく、辛かったろうことばかり思い出されます。
でも、そうやって生まれてきて私のところに来たアレ君を、
これからも心の拠り所として、大切にしていきます。
アレクサンダー享年2歳5カ月
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そして「アレクサンダー」を読んでいただければ、嬉しいです。
アレ君のいい供養になります。