食べずとも子犬は育つ

犬ならば出されたフード食べ尽くし
　　　　　　　　大きなお腹という思い込み

食べぬのはお腹もたれているからと
　　　　　　　　ブリーダーさんは君お見通し

ころころと君太らせて！
　　　　　Rくんの言葉無視してほどよく重く

体重が１週毎に増えていく
　　　　　　　　ぐんぐんぐんぐん音が聞こえる

千の短歌は千の風に

まさに恋目覚めたときから眠るまで
　　　　　　　　君を想いて語り続けて

希望とは誰かを想うことならば
　　　　　　　　今でも君はわたしの希望

君乗せた千の短歌は風になり
　　　　　　　　自由に大空吹き渡ってるか




この上の歌で1,000首になりました。
こんなに詠めるとは、自分でもびっくりしています。
ブログにお越しいただき、短歌を読んで下さった方々
また、コメントをお寄せくださった方々
本当にありがとうございます。

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罪作りな歯

抜けた歯は細く小さく艶やかで
　　　　　　　　君はパピーを脱ぎ捨てていく

抜けた歯を君飲み込んでしまったか
　　　　　　　　ウンチ捜すも行方は知れず

８本のやっと見つけた君の歯を
　　　　　　　　テープで留めてコレクションする


土手道で初めて会ったブリンドル君
　　　　　　　　右手小指を噛まれて嬉し
　　　昨年12月31日に、もうすぐ3歳になるやんちゃさんに会いました。やっと最近傷が治りました。

守りの姿勢

あの車クロネコさんと教えては
　　　　　　　　走るトラック指し君と見る

ジャンプ力充分あるが溝だけは
　　　　　　　　君は跳ばない奈落が誘う

君しっぽ巻けないからではないけれど
　　　　　　　　争うことのあるを知らない


君がいた頃よりわたし笑ってる
　　　　　　　　一緒に歩いた思いにふけり

トイレトレーニング

全面に古いじゅうたん敷き詰めて
　　　　　　　　君とおしっこバトル勃発

日に何回君はおしっこするのだろう
　　　　　　　　気を緩めたら わっまたやられた

おしっこをしたくなる場所
　　　　　法則があるのだろうか君はあちこち

拭きとって消臭剤をまいていく
　　　　　　　　トイレトレーニング根気が勝負

オバ手ぇ〜（おばけの手）

お腹出しうらめしやぁの形した
　　　　　　　　君の前足脱力してる

指の股こびりついてる垢を取る
　　　　　　　　薄い被膜の鋭角の谷

肉球の皮膚薄いとの診断に
　　　　　　　　君の弱点また１つ増え


君汚し洗えずにいたこの服を
　　　　　　　　ほかの子汚しふっ切れていく　
                                                                                     何されても怒らない

これが正常

まばたきをしたら涙が飛び散って
　　　　　　　　君の目玉に異常はないか

君は鼻クーンと鳴らす構造を
　　　　　　　　持っていないか吠え鳴くばかり

めがね取り君の視力で見渡せば
　　　　　　　　遠視近視の世界ぼやけて


君なのに特別扱いされないで
　　　　　　　　尻切れトンボで生は幕閉じ

可愛がられて

                                  
  　　　　　ブルドッグのよし君

よしくんと ママと一緒に散歩する
　　　　　　　　君が元気によみがえるとき

よし君は会えば背中を掻いてよと
　　　　　　　　くっつき向こう向きに座って

あれほどに君を可愛がっていたのにと
　　　　　　　　人の言葉に強がりも萎え

ありがとう君を愛してくれた人
　　　　　　　　君と見たこと君としたこと

                                                                 　フレンチブルブルブルドッグ

Help!

自転車の前かご試しに乗せたなら
　　　　　　　　慌てふためき君は飛び出す

よその子にしつこくされてゲッとなる
　　　　　　　　うまくいなせず君緊張し

脇あけてかかえる左の腕と肩
　　　　　　　　君の重さが歯まで応える


諦めないことより前に
　　　　　たくさんの諦めなくてはならぬことあり

暖かな冬の日の散歩

君の目に背中に絶えず話しかけ
　　　　　　　　会話楽しむ散歩の時間

歩いてるわたしの影の頭から
　　　　　　　　君出ないよう遊んでみたり

フレブルを飼ってる人に可愛さを
　　　　　　　　驚かれてる君に快感


風のない明るい冬のこんな日は
　　　　　　　　散歩日和と心ざわめく

そこには触れないで

指先を触れられびくりと引っ込める
　　　　　　　　君の一番敏感なとこ

爪切りを見ると逃げ足 君速く
　　　　　　　　両手両足気持ちはグーで

病院で抱っこをされておとなしく
　　　　　　　　爪切られてる君と目が合い


犬死には誰の始めた言い回し
　　　　　　　　無益なはずは ないではないか

フレブルの作り方 その２

野生から優しい狐に改良す
　　　　　　　　耳垂れ パイドの子さえ生まれて

（狐を飼い慣らすため、穏やかな性格のものを掛け合わせていくと、耳が垂れて白黒柄の子も生まれたそうです）

外見が性格さえ変えフレブルは
　　　　　　　　愛され犬の極みの姿

（性格が外見を変えるように、外見を変えたため性格も変わったのではないかと思います）

復習か予習か今もフレブルの
　　　　　　　　知識情報集め考え

世界一かわいい姿の君こそが
　　　　　　　　生くべきだったと思うわがまま

                                                                              フレブルの作り方

大抵みんなこたつ犬 その３

もぐり込む君のお腹に足先を
　　　　　　　　もぐり込ませて暖取るこたつ

熱くても絶対出ない
　　　　　端っこのこたつ布団の君の膨らみ

荒い息聞こえてこたつ布団めくる
　　　　　　　　出るきっかけを待ってたか君


本当に君に会うことできるなら
　　　　　　　　そちらにふっと行きたい気がする

　　　　　　　　　　　　　　                        大抵みんなこたつ犬　その２

いつもの土手道で

柵のない土手道 端を
　　　　　ぎりぎりに歩く君見る 落ちないでよと

向こう岸君はワンちゃん見つけると
　　　　　　　　会えるとこまで先回りする

階段は避けて斜面を上り下り
　　　　　　　　土の感触君と二人で


君が来る前は１頭
　　　　　いた時は５頭のフレブル この道で会い

　　　　　　　　　　　　　　　　　             元気なころ土手で

しつけマニュアルの怪 その２

「留守番は気付かれないよう気をそらし」
　　　　　　　　こっそり行ったら君半狂乱に

「出迎えをはしゃぐときには構わない」
　　　　　　　　嬉しいわたし一緒にはしゃぎ

「粗相には素早く無言で片付けて」
　　　　　　　　家中みんなじっと黙り込む

声荒げ君に怒ったことがない
　　　　　　　　君は自然を無心に生きて

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しつけマニュアルの怪

なだらかな致死曲線

逝く前の君のひと月思うとき
　　　　　　　　悔いにまみれて愚かさ呪う


遊ぼうと君誘っても乗ってこず
　　　　　　　　そばでわたしをじっと見上げる

２年目は君 土手道をこの橋から
　　　　　　　　次の橋まで歩き通せず


傷口は今も開いて
　　　　　鮮やかな血の色見せるきりきり痛み

ごはんは１日３回 その２

こぼしても床から直に食べさせない
　　　　　　　　食べ物みんな手から君へと

冷える朝ふやかしたフード湯煎する
　　　　　　　　君の体に優しくあれと

茹で野菜君は嫌いで
　　　　　きゅうりとか生キャベツ噛む歯触りが好き

このフード体に合わず
　　　　　君の顔にきびだらけの思春期男子

　　　　　　　　　　　　　　　                      　ごはんは１日３回

子犬の散歩

門口の溝が越せずに立ち止まる
　　　　　　　　君は尻込み未知の世界に

立ち止まる 歩いてはまた立ち止まる
　　　　　　　　君一歩ずつ馴染むみたいに

溝のへり 行ったはいいが狭すぎて
　　　　　　　　君はゆっくりバックで戻る　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　                                      散歩デビュー

楽しいと君が思えることいっぱい
　　　　　　　　経験させてあげたかったな

女子は豹変する

女の子ワンちゃん突然立ち止まり
　　　　　　　　しゃがみオシッコしみを広げる
　　                                    （晴れた日の地面のしみの訳がわかりました）

噛み癖のあるミミちゃんは
　　　　　近寄った君にいきなり顔面攻撃

目をつぶり攻撃かわした
　　　　　左目のまぶたに君は血をにじませる

ヒートしたミミちゃんお尻君に向け
　　　　　　　　すり寄る素振り女の豹変
　　　  ミミちゃんは熟女のシーズーちゃんです　　　

似て非なるもの

目の意味の絶対ダメとしょうがない
　　　　　　　　君は見分けてわたしの意のまま

そっくりであっても区別ちゃんとつく
　　　　　　　　わたしのまつげと君の頭の毛


本物と本物でない物たちが
　　　　　　　　現実作り目の前にある

君がいい君でなければ駄目なのに
　　　　　　　　死を認めない心ちぎれる

軟口蓋と鼻腔の手術

大人へと体変わっていく程に
　　　　　　　　犬であること君は苦しみ

手術して喉が楽になったのか
　　　　　　　　君吠えること増え嬉しそう

手術して君がお腹を出すことに
　　　　　　　　積極的になった気がする

横向いて君眠ることできたのは
　　　　　　　　術後１週間だけだった
          　（生後半年くらいから、だんだん呼吸がしにくくなって
　　　　　　            ８か月になってから、軟口蓋と鼻腔の手術を受けました）

なんと失礼な！

犬のふん始末せよとの立札に
　　　　　　　　ねらい定めて君マーキング

失礼な！ゆっくり歩く君を見て
　　　　　　　　老犬ですかと人の尋ねる

君の顔怖いとチワワのブル顔の
　　　　　　　　パパに言われて少し笑えて


旅立ちをチワワのパパに告げたれば
　　　　　　　　表情深き悲しみに満つ

巨大食道症の疑い

症状は巨大食道症示す
　　　　　　　　君は食べ物ちょこちょこと吐き

水さえも噴き出すように吐く君に
　　　　　　　　異常の疑い確かなものに

治らない病気であれば
　　　　　リスクある検査はせずに君に寄り添う

ことごとく吐き出す苦しさ思い遣り
　　　　　　　　おやつの楽しみ君から奪う

赤ちゃん時代 その７

おお寒い開けっ放しで風呂入る
　　　　　　　　じっとしてない君心配で

しもやけの足指噛まれた時だけは
　　　　　　　　涙にじんで君にらみつけ
　　　　　　　　

君噛んでバラバラにしたボールペン
　　　　　　　　最後の部品躍起で捜す

木の棒の端噛み 引っ張る角度変え
　　　　　　　　君は上手に布から引き出す

ナメられてるお父さん

父さんの仕事帰りの鼻だけを
　　　　　　　　君舐めるのは塩分補給か

父さんと留守番してる君いつも
　　　　　　　　膝の上乗りテーブルに立ち

早く膝乗りたい君は
　　　　　だらだらと飲む父さんの横に張り付く

むきになり父さん君と張り合うが
　　　　　　　　かわいさ的に勝ち目はなくて

マント犬のいる風景

突然の寒さに慌て
　　　　　マフラーをつぶして縫った 君マント犬

ブロックに腰かけ膝に君を抱く
　　　　　　　　お尻冷えても心はぬくく

寒い風 ウインドブレーカーふところに
　　　　　　　　君抱き入れる頭だけ出し


躊躇なく入れてた暖房君なくば
　　　　　　　　ためらい多くセーター着込む

結晶化

初めての雪を踏ませてみたいのに
　　　　　　　　気に召さないか上手に君よけ

ストーブにお尻をぴたりとつけるから
　　　　　　　　そっとずらせば君もずれてき


短歌とは形ばかりのものなれど
　　　　　　　　偽りのない九百の想い

思い出が精選されていく前に
　　　　　　　　かけら一つも取りこぼさない　　　　　　　　

100％迷惑

君の口よりも大きな口開けて
　　　　　　　　Rくんがぶりと甘噛みをする

一言目から君の話で盛り上がる
　　　　　　　　犬好きでない人迷惑だろな

新築の入居者募集の家の壁
　　　　　　　　背中こすって君しるし付け


嫌悪する 酔えばいつもの嘆き節
　　　　　　　　ビールに出した手を引っ込める

どうか無事で

いつ何が起きるかわからない子ゆえ
　　　　　　　　時間外可の医院に変える

病院が休みの間だけは君
　　　　　　　　病気になるな こわごわ暮らす

階段を君が落ちてはいけないと
　　　　　　　　丈夫な柵を父さん作り


泣いてるか笑っているかどちらかで
　　　　　　　　君を思えば振り子は揺れて

狼＜犬＜フレンチブルドッグ

狩りやめた狼のいた幸運は
　　　　　　　　万の年経てわたしを満たす

犬だけが人の目を見る
　　　　　人が見る物に興味持ち心読む

君にさえ狼の血は流れてる
　　　　　　　　２世紀かけた奇跡の姿

前傾ですっくと立った君の血は
　　　　　　　　チャンプの流れ確かに受け継ぎ
　　　　　　　　　　　　　　（と、パピーの頃R君は喜んでいました）

（狩りをせず人間に近づいた狼が犬の起源で、これだけの品種が生まれたのは、ほんの200年ほどの間だということを、テレビ番組で知りました）