2011年12月31日
大丈夫だいじょうぶ!
不安げな君の目に言う「大丈夫」
自分も落ち着くための言葉で
2歳とは2年を無事に生き抜いた
重さと思う改めて思う
希望こそ生きる勇気をつなぐもの
君はわたしの希望であった
わたしだけ2011年のまま
置いていってよ君と一緒に
2011年12月30日
絶対忘れない
喪中明け3度目の冬年賀状
君の写真を嬉々として載せ
2年続けて、喪中のため年賀状は出せませんでした
年初め懸賞当たり
良い年になると思った わたしばかみたい
街頭の募金に立って万の死を
君が教えた心で悼む
震災の年に引っ越し
震災の年に君逝く忘るるなかれと
(先の震災は阪神淡路大震災、後の震災は東北大震災)
2011年12月29日
フレブル中毒
レストラン スリーブにキス ドレッシング
トースト そこはブルドッグでしょ
フレブルは姿を人の子に似せて
今日も人間たちを魅了する
一度でも快感知ってしまったら
離れられないフレブル中毒
幻聴も幻覚もなく
ただ君の気配に飢える禁断症状
2011年12月28日
こや池公園での出来事
友だちができたらいいと君連れて
ワンコの集う公園デビュー
君抱いているのに飛びつき
噛んでくるフレブルがいて早々退散
2011年11月13日 近所に住むフレンチブルドッグのオフ会に行ってきました
オフ会はフレブル群れて戯れて
遊ばせてみる君の影だけ
元気な子見れば命は永遠と
危うさ忘れ錯覚をする
2011年12月27日
送る その5
君送る2時間そばで見上げてる
揺らぐ空気の昇華のさまを
マットレス失禁の跡
しみ込んだ君の最後の生きた営み
箱の底家具の隙間をあさっては
お宝になる君のひげ探す
手を合わせR君ぽつり
アレックはホネックになりまたここにいる
2011年12月26日
満足と不満足
ドライヤー音と熱風大嫌い
5秒が限界君は逃げてく
父さんはもうすぐプロになれそうと
洗い上がりの君に満足
そんなにも犬の匂いを消したいか
安物シャンプー1回きりで
白い菊だけは絶対飾らない
死者に手向ける花はいらない
2011年12月25日
大のお話(食事中の方はご遠慮ください)
溝上のグレーチングが
うんちする場所と決めてる君迷いなし
うんちする体勢いつも目の前を
頭が右でお尻左で
凍えてる手には嬉しい
あたたかな手袋越しの君のうんちよ
君のならうんちも平気
愛情を匂い感じる言葉で測る
2011年12月24日
愛しい距離
信じれば大抵のことうまくゆく
君もわたしを信じていいよ
極限に近づいたって構わない
君はわたしに わたしは君に
本当はわたしも君に甘えてた
応援隊と逃げ場所にして
君が顔寄せる光景目に浮かぶ
幻連れて刹那を生きる
2011年12月23日
かしこい電化製品
君来るの知ってたように
掃除機と洗濯機 新製品を買い
(便利な機能が付いたものに変えたところに、ちょうどやってきました)
掃除機にピーナツ吸い込む音がする
君が見つける前でよかった
君のため備えたエアコン人サーチ
その名の通り犬感知せず
きっちりと前の年からマイナスで
24パーセントの電気使用量
2011年12月22日
世界一の幸福度
独りきりいるのが好きなわたしには
君の存在感はほどよく
窓辺へと君連れていき2人きり
日向ぼっこはまどろむ時間
生活ができる横には君がいる
こんな未来が待ってたなんて
誰も皆ハッピーエンドが決まってる
テレビドラマの嘘は優しく
2011年12月21日
ラストクリスマス その2
2011年12月20日
ラストクリスマス
モモちゃんはミニチュアシュナウザー、ベルちゃんは柴犬でどちらも女の子です
モモちゃんとベルちゃんが待つ初めての
友だちの家君とお呼ばれ
適当に引っ張る君の後行けば
友の家へと無事たどり着き
友だちは驚き笑い止まらない
君が相手のわたし別人
真っ暗な友の家から帰り道
君はわたしを先導していく
2011年12月19日
赤ちゃん時代 その6
夜泣きせずいびきもかかず眠ってる
そっと戸を開け君の息聞く
3人の大の大人が車座で
君が遊ぶの見る夜半過ぎ
迷惑な話だろうな
サークルにベッドとトイレ君並べられ
いつだって君が戻ってこれるよに
心をたくさん空けて待ってる
2011年12月18日
♂3♀1の休日
もう少し君に意識を向けられないか
休日は置いてきぼりを警戒し
君は見張るよ父さんRくん
休み明け君は緊張からとかれ
わたしのそばでぐったり休む
悲しみは所詮一人で耐えるもの
分かち合えるは死の国の君
2011年12月17日
2011年12月16日
お尻もしくはお尻の〇
脚短くてお尻振る振る
おならする君のお尻の穴見れば
笑うみたいに開いて閉じた
君悼み尽くして再度のペットロス
覚悟できたらフレブル飼いたい
死を過去に君のかわいさだけ胸に
希望に生きよ若きRくん
2011年12月15日
2011年12月14日
何でも許しちゃいます
ぶつりと切れた音が聞こえる
父さんの顔にかぶさり君眠る
むさぼりつくし しらっと立ち去る
どんなことあっても嫌だと思わない
かわいい顔の君でよかった
君もっと生きたかったと思うなら
怒り恨んで化けて出てこい
2011年12月13日
純真な立ち位置で
包む世界を素直に信じ
すり寄って君なつくのではなくて
真正面から人と向き合う
おじさんがいきなり頭なでに来る
穏やかな君さすがに唸り
アレ君のおばちゃんとまだ呼ばれてる
幻であれまず君ありき
2011年12月12日
2011年12月10日
しつけマニュアルの怪
連れていけたらとっくにしてる
「ワンツーとウンチするとき声かける」
コントロールはできる気がせず
「犬よりも先にご飯を食べること」
君耐えているように見えない
ご機嫌を伺う君にしたくない
怒られない子にすればいいだけ
2011年12月09日
スカイパークにやってきた
リード引っ張りずんずん歩く
目の前で離発着する飛行機の
爆音に君の耳をふさいで
展望台喜んでるのはわたしだけ
君は狭さに退屈ばかり
君いない暮らしに慣れていくことは
怖く悔しく許せないこと
2011年12月08日
お父さんバトル その2
一番に狙う父さんの席
父さんのどいての声に君立つが
名残の後ろ脚座布団に
父さんが席を外すとおもむろに
君は座いすのへこみに座る
同類の親しみそれとも対抗心?
父さん臭に執着する君 お父さんバトル
2011年12月07日
言うまでもなく
このままいられると思ってた
抱き上げた君の頭に頬ずりを
言葉使わず思い伝える
言いなりにわたしがなってるようでいて
君忠実な一番の子分
君だけがわたしの思うままになり
命の全権重く握って
2011年12月06日
大抵みんなこたつ犬 その2
君は手でこたつ布団を2度なでて
誰かが開けてくれるのを待つ
そばに人いなければ君、頭
ねじ込みこたつに潜っていける
ヒーターに頭つけては熱かろう
君はこたつのど真ん中いる
君の背に白い羽根毛が生えている
こたつ布団を今出たところ
大抵みんなこたつ犬
2011年12月05日
気が向かない時は
「おしまい」聞いて君は落ち着き
足先が冷える季節はすのこ敷き
玄関先で君抱き座る
バス通り面した家の軒先で
君抱き車眺めてる朝
11歳、この子8歳
犬を飼う人の会話に歩調は乱れ
2011年12月04日
2011年12月03日
10回目の月命日に
もう10か月まだ10か月
ベテランであったら君に長生きを
させてあげられたかもしれない
無知こそが一番罪と胸刻む
愛していたと嘆くことより
恋い焦がれ天使になった君思う
去年はわたしのそばにいたのに
2011年12月02日
7か月の悪魔の頃
君は何かに変化していく
半年を過ぎて寂しさ覚えたか
一人寝る部屋 君夜を鳴き
真夜中を君鳴き通し過ごすのか
一緒に寝ようわたしの部屋で
そば眠る君のいびきのうるささも
2週間経ちすっかり慣れて
2011年12月01日
大抵みんなこたつ犬
ウォウと鳴くまで楽しみに待つ
あたたかさ憶え2度目の冬からは
進んで入る君こたつ犬
蹴とばさないようにゆっくり足入れる
姿見えない君はこたつに
こんなにもこたつのモーター音響く
君のいびきの消えた現実